こんにちは、静岡市葵区の弁護士の浅野智裕です。
今回はおとり捜査再審事件の話をしたいと思います。
もともとの事件は、ロシア人が1997年に北海道小樽市で銃を所持したとして銃刀法違反で有罪となったものです。
しかし、この銃の所持が北海道警による違法なおとり捜査が行われていたというものでした。そして、この事件について、2016年3月に札幌地裁が違法なおとり捜査があったとして再審開始決定をして、2016年10月に札幌高裁がこれを維持したものです。
そして、2017年2月に札幌地裁でやり直しの裁判が行われ、検察も有罪を求めず、2017年3月に無罪判決が出ました。
参考 https://www.youtube.com/watch?v=VhHs7kJYiPY
https://mainichi.jp/articles/20170223/k00/00e/040/250000c
この北海道警の違法なおとり捜査やその他の不祥事の暴露本となっているのが以下の本です。
稲葉圭昭氏の「恥さらし」
この本は、北海道警の刑事だった自分のしたことや組織としての不祥事を暴露しています。生々しいやり取りや不祥事発覚後、関わった人の自殺など大変な様子であったことがわかります。表紙のとおり映画「日本で一番悪い奴ら」の原作にもなっています。
今は警察の内部も変わったかもしれませんが、警察のよくない部分の考え方がわかる本としてとても参考になりました。