こんにちは,静岡市葵区の弁護士浅野智裕です。
今回はピエール瀧さんの公判の話です。先日のブログで書いた続きになります。
前回のブログでは,第1回公判のことを書きました。第1回公判では,罪を認めている事件のため,もっぱら量刑の審理を行って,即日に結審して6月18日に判決言い渡しとなったことを書きました。
ですから,今回の裁判は判決言い渡しのみで終わります。時間もおそらくそれほど長くありません。通常の事件ですと10分~15分程度の時間になります。
判決の内容は懲役1年6月執行猶予3年です。
コカインの使用としては,通常の初犯で微量の量刑相場通りといえます。
裁判官からも,ピエール瀧さんが有名人であることから特別重くもせず,軽くしたこともない旨の発言があったようです。私も有名人であることが特別に罪を重くする事情にはならないと思います。世間の方がどう考えるかはわかりませんが。
それよりも薬物事犯の場合は,裁判の後が大変重要だと思います。薬物の依存性によって再犯率は他の犯罪に比べて高くなります。芸能界のことはよくわかりませんが,とにかく薬物依存を克服することが大切だと思います。克服という言葉も適切ではないかもしれません。依存性によっておそらくずっと再び使用したいという気持ちに駆られてしまうのではないかと思います。一時期,使用したい気持ちがなくなったとしても再び使用したくなることがあります。おそらくずっとそのような気持ちと戦っていかなければならないと思います。それは大変な戦いだと思います。薬物は断ち切れるものではなく,断ち切り続けることが必要なのだと思います。そのような意味でこれからのほうが大変になると思います。
ピエール瀧さんには今後2度と薬物を使用することなく,できるならば芸能の世界に復帰してもらいたいと思います。