こんにちは,静岡市葵区の弁護士浅野智裕です。
今回は読書の話です。
今回読んだのはハンス・ロスリングさんのファクトフルネスです。
ファクトフルネスという言葉は聞きなれないですが,ネットで調べてみるとデータや事実にもとづき,世界を読み解く習慣とのことでした。
この本を読んでみて,自分がいかに世界のことをわかっていないということがわかります。おそらく私だけではなく,多くの人がそうだと思います。
本書のなかにも世界の有名機関の職員でも多く間違うということが書かれています。
学歴の高い人,社会的に地位の高い人でも間違えるというのが,おもしろくもあり,また怖いものです。
著者が最初のほうで述べていますが,データを示しても信じない人がいるという話があります。その人はちょっと極端かもしれません。しかし,多くの人には少ないながらも勘違いのタネを持っているかもしれません。しかも自分が勘違いをしているとは気が付かずに。
この本を読んでみると,自分の認識がはたして本当に正しいのか,不安になります。そして,ファクトフルネスを身につけなければ全くの見当違いをしているかもしれないという気持ちになりました。
著者が言いたいことはなんでもかんでももととなったデータに当たることではないような気がします。もっと根本的な心構えを説いているような気がします。
本書には,ファクトフルネスは知識や地位に関係なく,取得できるものであるとあります。物事を客観的に冷静に見ることが大切なようです。
本書に書かれている勘違いのもとに照らして世の中にあふれるニュースやSNSでの発言を見てみると,多くが本書が指摘している勘違いのもとによって書かれていることに気づきます。
世界を正しくみるためのファクトフルネス。とても重要なことだと思います。自分もこれから意識していきたいと思います。